サウジカップデー – リヤドでフォーエバー・ヤングが圧巻の勝利

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日本チーム、金と栄光の一日に4勝、2着2回、3着2回を達成

2月22日(土)、サウジアラビア・リヤドで行われた6つの主要レースに、日本から18頭もの馬が参戦しました。最初の2レースは惜しくも逃しましたが、その後の4レースは日本馬が完全制覇。メインレースである1,800メートルのG1・サウジカップ(ダート)も含め、日本の競馬界にとって歴史的な日となりました。

賞金総額2,000万ドル(約300億円)のサウジカップは、競馬史に残る壮絶な一騎打ちとなりました。日本のダート王者フォーエバー・ヤングが、ダート初挑戦の香港の伝説的馬ロマンティック・ウォリアーを猛追。ゴール寸前で首差逆転し、海外G1初制覇を果たしました。優勝賞金は1,000万ドル(約150億円)という莫大な金額です。

フォーエバー・ヤングは、14頭立ての大外枠から坂井瑠星騎手を背にスタート。リアルスティール産駒のこの4歳牡馬は、先行集団につけるべくスムーズに前へ進出。一方、3番ゲートから出たロマンティック・ウォリアーは、ジェームズ・マクドナルド騎手の巧みな騎乗で砂を嫌がらない程度に前に出しました。

坂井騎手はフォーエバー・ヤングを2頭分外の好位につけ、10回のG1勝利を誇るライバルを追走。初のダート戦に懸念を抱いていた矢作芳人調教師は、「ダートでどこまでやれるか分からず心配だった」とレース後に語りました。

最終コーナーでロマンティック・ウォリアーが一気に先頭に立つと、フォーエバー・ヤングとの一騎打ちに突入。残り200メートルでロマンティック・ウォリアーは内側に寄り、フォーエバー・ヤングは坂井騎手が外へ持ち出す形に。それでも100メートル地点で差を詰め始め、最後は圧巻の末脚でゴール前数歩で逆転。

フォーエバー・ヤングにとって2か月ぶりのレースでしたが、1分49秒09というサウジカップ史上最速タイムでの勝利でした。3着には昨年の2着馬ウシュバテソーロ(菅原明良騎手)、4着に日本のウィルソンテソーロ(川田将雅騎手)が入りました。日本馬ラームジェット(騎乗:三浦皇成)は惜しくも6着。

矢作調教師にとっては、2023年のパンサラッサに続く2度目のサウジカップ制覇。これは史上初の快挙であり、海外G1勝利数は9に達しました。「直線ではただ信じるしかなかった」と矢作調教師。「ロマンティック・ウォリアーを交わして勝つなんて映画よりもドラマティックだった。フォーエバー・ヤングはどんな条件にも対応できる馬で、特に指示はしなかった。これまでで最高の馬だと確信したし、2度目の勝利でも驚くほど嬉しい」と喜びを語りました。

次の目標は4月5日のドバイワールドカップ。「サウジカップとワールドカップの両方を制した馬はいない。それを成し遂げたい」と意欲を見せました。

騎手の坂井瑠星にとっても、馬主の藤田晋(サイバーエージェント社長)にとっても、今回の勝利は海外G1初制覇でした。「何より感謝の気持ちしかない」と語る坂井騎手(27歳)。「昨年はアメリカで良い結果が出せなかったが、オーナーが乗せ続けてくれたことに心から感謝している。ロマンティック・ウォリアーより前で競馬をしたかったが、振り返ると理想的なレースになった。フォーエバー・ヤングはまだ4歳、成長の余地は大きい。ドバイワールドカップで勝てる騎手になりたい」と意気込みました。

サウジカップデーの騎手賞金(10%)により、坂井騎手は3鞍で約1,127万ドル(約16.9億円)を獲得しました。

また、藤田晋氏は、所有するシン・エンペラーがG2・ネオムターフカップ(2,100m)を制し、シン・フォーエバーがG3・サウジダービー(1,600m)で2着。3レース合計で約1,150万ドル(約17.3億円)を手にしました。

フォーエバー・ヤングのサウジカップ制覇により、今年のブリーダーズカップ・クラシック(10月、デルマー競馬場)への招待も確定。次戦はドバイワールドカップ(G1・2,000m)、ロマンティック・ウォリアーはドバイターフ(G1・1,800m)に向かいます。

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